氷裂貫入とは

氷裂貫入とは

氷裂貫入シリーズのサイズ比較 読む 氷裂貫入とは 1 分

陶磁器の表面に広がる、氷のようなひび模様とやわらかな灯り。

いつもCTSH LIGHT.をご愛顧いただき、ありがとうございます。

今回は、CTSH LIGHT.の陶磁器照明の中でも印象的な表情を持つ「氷裂貫入」についてご紹介します。

氷裂貫入は、ガラス釉の表面に細かなひび模様のような表情が現れる技法です。

一見すると、氷が割れたようにも、薄い膜の奥に模様が重なっているようにも見える。
その繊細で奥行きのある表情が、氷裂貫入ならではの魅力です。

同じガラス釉でも、表面に氷裂貫入が入ることで、光の受け止め方や影の見え方が変わります。

昼は、陶磁器そのものの表情を楽しむ。
夜は、灯りを受けたときのやわらかな陰影を楽しむ。

氷裂貫入は、素材と光の両方を楽しめる照明です。

作家について:
氷裂貫入シリーズは、陶芸作家・柳本美帆さんによって制作されています。制作背景や作家紹介は、別ページでも詳しくご紹介しています。

詳しくはこちら:
作家紹介:柳本美帆|Atelier bellevoile


氷裂貫入とは、陶磁器に生まれる繊細なひび模様

貫入とは、陶磁器の表面にかかった釉薬に現れる細かなひび模様のことです。

器や陶磁器の表面に、細い線が入っているのを見たことがある方も多いかもしれません。

氷裂貫入は、その貫入がより複雑に重なり、氷が割れたような表情に見えるものです。

単純な一本線ではなく、細かな線が重なり、広がり、奥行きをつくる。
その模様は、規則的すぎず、ひとつひとつに違いがあります。

陶磁器の白い表面に、静かに浮かぶ細かな線。
その表情が、照明として空間に入ったとき、独特の存在感になります。

模様は、描かれたものではなく、生まれるもの

氷裂貫入の魅力は、模様を後から描いているのではなく、焼成や冷却の過程で生まれる表情であることです。

陶磁器の素地と、表面を覆う釉薬。
その収縮の違いによって、釉薬の表面に細かな貫入が現れます。

つまり、氷裂貫入の模様は、完全にコントロールされた装飾ではありません。

同じように制作しても、線の入り方や重なり方、模様の密度には違いが生まれます。

その不確かさが、氷裂貫入の美しさです。

工業製品のようにすべてを均一にそろえるのではなく、焼き物ならではの自然な揺らぎを楽しむ。
氷裂貫入は、そうした「やきもの」の魅力を感じられる表情です。

氷のように見える、静かな奥行き

「氷裂」という名前の通り、氷裂貫入には氷が割れたような印象があります。

ただし、冷たいだけの表情ではありません。

白いガラス釉の中に細かな線が重なり、光を受けることで、静かな奥行きが生まれます。

素地には黒土を用いているので白と黒のコントラストが、より奥行きを際立たせます。

近くで見ると、繊細な模様が見える。
少し離れると、やわらかな白いシェードとして空間に馴染む。
点灯すると、表面の模様に光が重なり、昼とは違う表情を見せる。

見る距離や時間帯によって印象が変わるところも、氷裂貫入の魅力です。

華やかに主張する装飾ではなく、静かに見入ってしまうような美しさ。
氷裂貫入には、そんな奥ゆかしい存在感があります。

白いガラス釉に、表情を与える

白いガラス釉の照明は、清潔感があり、さまざまな空間に馴染みやすい素材です。

一方で、真っ白でつるりとした表面は、空間によっては少しシンプルに見えすぎることもあります。

氷裂貫入は、その白に繊細な表情を加えてくれます。

色で強く主張するのではなく、表面の模様で奥行きをつくる。
形を大きく変えるのではなく、釉薬の表情で印象を変える。

そのため、落ち着いた空間にも自然に取り入れやすいのが特徴です。

白い壁。
木の床。
グレーのタイル。
塗り壁や和の素材。

そうした空間に、氷裂貫入の白は静かに馴染みます。

点灯していない時間も美しい照明

照明は、夜に点けるものという印象があります。

けれど、ペンダントライトやブラケットライトは、日中も空間の中に見える存在です。

氷裂貫入のシェードは、点灯していない時間にも美しさがあります。

自然光を受けたとき。
窓からの光が斜めに入るとき。
壁や天井の明るさが変わるとき。

陶磁器の白と、表面の貫入模様が静かに表情を見せます。

日中は、オブジェのように。
夜は、やわらかな灯りとして。

点けているときだけでなく、消している時間も楽しめるところが、氷裂貫入シリーズの魅力です。

灯したときに生まれる、やわらかな光

氷裂貫入の照明は、点灯したときの見え方も印象的です。

陶磁器のシェードは、金属のように光を鋭く反射するのではなく、光を一度受け止めて、やわらかく見せてくれます。

電球の光が白い陶磁器に当たり、シェードの表面に穏やかな明るさが生まれる。
その中に、氷裂貫入の細かな模様が静かに浮かび上がる。

強い光ではなく、やさしい光。
まぶしさよりも、落ち着きのある光。

氷裂貫入の灯りは、空間をただ明るくするというよりも、空気をやわらかく整えるような照明です。

ひとつひとつ異なる表情を楽しむ

氷裂貫入の模様は、ひとつひとつ異なります。

線の入り方。
模様の密度。
釉薬の表情。
光を受けたときの見え方。

同じシリーズの照明であっても、完全に同じ表情にはなりません。

それは、欠点ではなく、やきものならではの魅力です。

大量生産品のように均一で整った美しさとは違い、氷裂貫入には一点ごとの個性があります。

届いた照明の表情を、暮らしの中で少しずつ見つけていく。
光の当たり方によって変わる模様を楽しむ。
日々の中で、ふと目に入る陶磁器の表情を味わう。

そうした楽しみ方ができるのも、氷裂貫入シリーズならではです。

真鍮との組み合わせで生まれる、静かな上質感

CTSH LIGHT.の氷裂貫入シリーズは、陶磁器シェードと真鍮パーツを組み合わせています。

ガラス釉のやわらかな白。

粗っぽさの残る質感の黒土。
氷裂貫入の繊細な模様。
真鍮のあたたかな金属感。

この組み合わせによって、空間に静かな上質感が生まれます。

陶磁器だけでは少しやわらかくなりすぎるところに、真鍮が芯を加える。
金属だけでは少し硬く見えるところに、陶磁器がやさしさを加える。

素材同士が補い合うことで、氷裂貫入の照明は、和にも洋にも寄りすぎない表情になります。

新築のきれいな空間にも。
リノベーションの味わいある空間にも。
木の家具や塗り壁のある住まいにも。

静かに馴染みながら、確かな存在感を残してくれます。

ペンダントライトとして楽しむ氷裂貫入

ペンダントライトは、天井から吊るして使う照明です。

氷裂貫入のペンダントライトは、シェードの表情を近くで楽しみやすいのが魅力です。

ダイニングやキッチンカウンターでは、目線に近い位置に陶磁器のシェードが来るため、貫入模様や真鍮パーツの質感を感じやすくなります。

玄関やトイレ、廊下では、壁際やコーナーに吊るすことで、空間に小さな光のポイントをつくることができます。

吹き抜けや階段まわりでは、少し大きめのサイズを選ぶことで、陶磁器の存在感をしっかり見せることもできます。

ペンダントライトは、吊るす高さや位置によって印象が変わります。

氷裂貫入の静かな表情を、どの高さで見せるか。
どの壁に光を落とすか。
1灯で使うか、複数灯で使うか。

その選び方によって、空間の印象も変わります。

ブラケットライトとして楽しむ氷裂貫入

ブラケットライトは、壁に取り付けて使う照明です。

氷裂貫入のブラケットライトは、壁に陶磁器の表情とやわらかな光を添えることができます。

玄関では、帰宅時に迎えてくれる灯りとして。
廊下では、壁に陰影をつくる灯りとして。
寝室では、落ち着いた低い位置の光として。
洗面では、素材感のあるアクセントとして。
リビングでは、壁面を美しく見せる照明として。

ブラケットライトは、壁との距離が近いため、光の広がり方やシェードの存在感がよく分かります。

氷裂貫入のシェードは、ただ壁に明るさを足すだけではなく、壁面に静かな表情を加えてくれます。

ペンダントライトとは違い、壁に寄り添うように灯る氷裂貫入。
その控えめな佇まいも、魅力のひとつです。

小さなサイズは、余白にそっと添える

氷裂貫入シリーズには、複数のサイズがあります。

小さめのサイズは、空間にそっと灯りを添えたい場所に向いています。

トイレ。
玄関のコーナー。
洗面の一角。
廊下。
寝室のベッドサイド。
階段まわり。

こうした場所では、照明が大きすぎると圧迫感が出ることがあります。

小さな氷裂貫入のシェードなら、空間の余白を残しながら、陶磁器の表情と光を楽しめます。

小さいけれど、素材に奥行きがある。
控えめだけれど、印象に残る。

氷裂貫入は、小さなサイズでも空間にしっかりと表情をつくってくれます。

大きなサイズは、空間の主役になる

大きめの氷裂貫入シェードは、空間の主役として使うことができます。

玄関ホール。
吹き抜け。
階段。
広めのダイニング。
リビングの壁面。
店舗やサロンのアクセント照明。

サイズが大きくなることで、陶磁器の面積が広がり、氷裂貫入の模様もより印象的に見えます。

白いシェードでありながら、表面に繊細な模様があるため、シンプルになりすぎません。

空間を強く飾り立てるのではなく、素材の表情で主役になる。

大きな氷裂貫入シェードには、そんな上品な存在感があります。

和にも洋にも馴染む、静かな表情

氷裂貫入の照明は、和の空間にも洋の空間にも合わせやすい表情を持っています。

陶磁器という素材には、どこか日本の住まいや焼き物の文化を感じさせる落ち着きがあります。
一方で、シンプルな白いシェードと真鍮パーツの組み合わせは、現代的なインテリアにも自然に馴染みます。

和室や古民家のような空間では、素材の静けさがよく合います。

モルタル調のキッチンやグレーの壁、北欧家具のある空間では、白磁と真鍮の組み合わせがやわらかなアクセントになります。

どちらにも寄りすぎない。
けれど、どちらにも馴染む。

氷裂貫入の照明には、そんな余白のある美しさがあります。

生産数に限りがある理由

氷裂貫入は、見た目の美しさだけでなく、制作の難しさも特徴のひとつです。

釉薬を厚くかけ、焼成し、冷めていく過程で模様が現れるため、狙い通りに仕上げるには技術と経験が必要です。

また、すべてが同じように仕上がるわけではありません。

模様の出方。
釉薬の状態。
焼成後の表情。
仕上がりの安定性。

こうした要素が重なるため、生産数には限りがあります。

氷裂貫入の照明は、ただ形をつくるだけでは完成しません。
釉薬の表情まで含めて、美しく仕上がってはじめて製品になります。

そのため、タイミングによっては欠品やお届けまでにお時間をいただく場合があります。

希少性も含めて、氷裂貫入は特別な陶磁器照明です。

まとめ

氷裂貫入は、陶磁器の表面に生まれる繊細な貫入模様が魅力の表情です。

氷が割れたような細かな線。
釉薬の奥に重なる模様。
表面に浮かぶ静かな奥行き。
灯したときのやわらかな光。

そのすべてが、氷裂貫入ならではの美しさです。

ペンダントライトとして、空間に吊るす。
ブラケットライトとして、壁に寄り添わせる。
小さなサイズでさりげなく添える。
大きなサイズで空間の主役にする。

使う場所やサイズによって、氷裂貫入の表情は変わります。

強く主張する照明ではありません。
けれど、近くで見るほどに、灯すほどに、少しずつ魅力が伝わる照明です。

やきものの静けさ。
貫入模様の繊細さ。
真鍮のあたたかみ。
そして、暮らしの中にやわらかく広がる光。

氷裂貫入シリーズは、素材の表情と灯りの余白を楽しむための照明です。

氷裂貫入:柳本美帆