金属の「角」を、どこまで立たせるか
光を弾き、指を拒まない境界線。
いつもCTSH LIGHT.をご愛顧いただき、ありがとうございます。
今回は、CTSH LIGHT.の製品における「角」についてご紹介します。
照明を選ぶとき、素材や色、形には目が向きやすいものです。
しかし、実際に製品の印象を大きく左右しているのは、もっと細かな部分かもしれません。
そのひとつが、金属の角です。
CTSHのブランド創成期からの定番品である「SQUARE」や「HEXAGON」を語るうえで欠かせないのが、削り出しならではのシャープな佇まいです。
一見すると、鋭く見える輪郭。
けれど、触れたときには不快にならない角の処理。
そのわずかな境界線に、CTSH LIGHT.のものづくりの姿勢が表れています。

シェイプを「線」として見せるためのエッジ
削り出し加工の魅力のひとつは、輪郭をはっきりと見せられることです。
金属の角が丸くなりすぎると、形の印象は少しやわらかくなります。
それはそれで魅力がありますが、SQUAREやHEXAGONのような幾何学形状では、輪郭がぼやけて見えてしまうことがあります。
四角は、四角らしく。
六角形は、六角形らしく。
直線は、直線として美しく見えるように。
そのためには、エッジの立ち方がとても重要です。
光が角に当たったとき、細い線のように反射が走る。
その反射によって、形の輪郭がすっと浮かび上がる。
空間に置いたときに凛とした印象が生まれるのは、こうした細部の積み重ねによるものです。
角を落とす「面取り」という工程
金属加工では、角をそのまま残すのではなく、必要に応じて角を落とす「面取り」という工程があります。
面取りには、見た目を整える役割もあれば、触れたときの安全性や心地よさを整える役割もあります。
ただし、面取りを大きくしすぎると、せっかくのシャープな印象が弱くなります。
反対に、面取りが足りなければ、触れたときに鋭さが残り、不快に感じることがあります。
つまり、角はただ丸めればよいわけではありません。
見た目のキレを残すこと。
触れたときのやさしさを残すこと。
その両方を満たす場所を探る必要があります。
あえて見せる「C面」
面取りの中でも、角を斜めに削り落とした面を「C面」と呼びます。
C面をあえて大きく見せると、その部分に光が当たり、反射面として美しく働きます。
角そのものを隠すのではなく、デザインの一部として見せる。
すると、金属の表面にもうひとつの面が生まれ、光の表情が増えていきます。
たとえば、多面体のように角度のある形では、C面によって光の反射が細かく変化します。
見る角度によって輝き方が変わり、削り出しならではの立体感が際立ちます。
ただ形を削るのではなく、どこに光を受ける面をつくるか。
そこまで考えることで、金属の表情はより豊かになります。
見た目には鋭く、触れるとやさしい「糸面取り」
一方で、CTSH LIGHT.の製品では、あえて目立たないほど細く角を落とすこともあります。
それが「糸面取り」です。
糸面取りとは、見た目には角がしっかり立っているように見えながら、触れたときには痛さや引っかかりを感じにくい、非常に細かな面取りのことです。
見た目のシャープさを残しながら、指先にはやさしく触れる。
この処理によって、金属の緊張感と、道具としての扱いやすさが両立します。
CTSH LIGHT.の照明は、毎日手で触れ続けるものではありません。
それでも、取り付けるとき、掃除をするとき、ふと手にしたときに、角の処理は確かに伝わります。
シャープなのに、冷たくない。
鋭く見えるのに、触れると馴染む。
その質感をつくっているのが、細部の面取りです。
削りすぎても、削らなすぎてもいけない
角の処理は、とても繊細な工程です。
削りすぎると、視覚的なキレが失われます。
形の輪郭がぼやけ、SQUAREやHEXAGONが持つ幾何学的な美しさが弱くなってしまいます。
一方で、削りが足りなければ、触れたときに不快感が残ります。
金属の鋭さがそのまま残り、暮らしの中で使う照明としては少し緊張感が強くなりすぎます。
だからこそ、角は「攻める」必要があります。
どこまで立たせるか。
どこから落とすか。
どれくらい光を反射させるか。
どれくらい指先にやさしくするか。
その微妙な調整の中に、CTSH LIGHT.のものづくりがあります。
素材によって、角の表情は変わる
同じ形であっても、素材が変われば角の見え方も変わります。
真鍮は、あたたかみのある光を受けながら、角にやわらかな艶が出ます。
ステンレスは、硬質で清潔感のある反射が生まれます。
銅は、素材特有の色味とともに、角の表情にも深みが出ます。
アルミは、軽やかでシャープな印象を持たせやすい素材です。
素材には、それぞれ硬さや粘り、光の反射の仕方に違いがあります。
そのため、すべての素材に同じ角の処理をすればよいわけではありません。
素材がもっとも美しく見える角。
触れたときに心地よい角。
光を受けたときに輪郭がきれいに立つ角。
それぞれの素材に合わせて、エッジの表情を整えていくことが大切です。

「角」に宿る、CTSH LIGHT.のものづくり
金属の角は、とても小さな部分です。
けれど、その小さな部分に、製品全体の印象が宿ることがあります。
角が美しく立っていると、形は凛として見えます。
面取りが丁寧に施されていると、触れたときに安心感があります。
光が角に当たると、削り出しの輪郭が静かに浮かび上がります。
CTSH LIGHT.が大切にしているのは、美しさと使いやすさの両立です。
鋭く見えること。
けれど、触れたときに拒まないこと。
工業製品としての精度がありながら、暮らしの中に馴染むこと。
その境界線を探りながら、私たちは金属の角と向き合っています。
CTSH LIGHT.の製品を手にしたときは、ぜひその角にも目を向けてみてください。
光を受けて走る細い輪郭と、指先に伝わるなめらかさ。
そこには、削り出しの照明ならではの美しさが刻まれています。
ここがポイント!
角の役割:
金属の角は、形の輪郭を美しく見せ、空間に凛とした印象を生み出します。
C面とは:
角を斜めに削り落とした面のことです。あえて見せることで、光の反射面が生まれ、金属の立体感が際立ちます。
糸面取りとは:
見た目のシャープさを残しながら、触れたときの痛さや引っかかりを抑える、細かな面取りです。
CTSH LIGHT.の楽しみ:
削り出しのシャープな輪郭と、指先に馴染むやさしさ。その両方が共存する角の処理に、CTSH LIGHT.のものづくりが表れています。
CTSHからのオススメ
エッジが特徴的なSQUARE・HEXAGONはブランド創設時からの定番。様々な素材・表面処理にて展開しています。


